第三回 ◎昭和48年(1973年)須藤先生40歳,俺たち15歳(中学校3年生)

 

—1973年 当時の世相から —

田中角栄内閣による日本列島改造政策は土地投機バブルを生み、その最中にいわゆる石油ショック勃発でインフレが進み世相はたいそう暗転した…はずですが、自分達と言えば未だそんな事さえ想像の向こう側の年齢でしたから、まだ高度成長期最後の果実を享受できていたように記憶しています、ただ、卒業が近づくにつれ現実感を持っていろいろ考え始めます。高校に進学するのがあたりまえになった時代とは言え、未だ具体的な将来を描けず進路を考えあぐねる同級生は少なくなかったように思います。

音楽界ではフォークソングや御三家アイドル等の台頭が目立った70年代初頭にあって、女のみち (宮史郎とぴんからトリオ 1972)、なみだの操(殿さまキングス 1973)と200万枚に迫るメガヒットを記録していたのは何故かお笑いスピンオフした芸人歌手の演歌、オトナの世相はやはり”耐える”でした。

 

チューリップ 「心の旅」

心の旅 -チューリップ-

なみだの操  -殿さまキングス-  ※受賞は1974年

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